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2015-03-03 07:47    シャネル財布ラウンドファスナー
「そうでしょうか……? いらっしゃらないのがわかってから、もうずいぶん経っていますが——」 「心配しなくていい——だが」  デルマリナの貨幣など持っていないだろう客人が、おそらくその代わりに持参した宝石類を置いて、そう遠くまで出かけられるものではない。 「ただもういちど、邸の外を探させなさい。ちょっとした散歩のつもりが迷って、帰れなくなってしまわれたかもしれない」  主人の言葉に家令は大きくうなずき、部屋を走り出ていった。  なんとも人騒がせな客人だが、その気持ちはわかる。おそらくピアズ自身、かれらと同じ立場であったなら、同じようなことをしたに違いない。  客室を出たピアズは、廊下のむこうでこちらをうかがっている愛娘の姿を見つけ、苦笑した。好奇心|旺盛《おうせい》な彼女は、寝間着の上にガウンを羽織っただけの格好で、当然のことながら髪を整えてもいない。 「マリナ。若い娘が邸内とはいえそんな格好で、歩きまわるものではないよ」 「だって、お父さま。うるさくって、眠れやしないんですもの」  言い訳にもならないことを言いながら父のもとへ駆け寄ってきたマリナは、興味津々《きょうみしんしん》の目をして客室をのぞきこんだ。 「だめだよ、マリナ」  かぶりをふってピアズは、うしろ手に扉を閉めた。 「お客さまは、いらっしゃらないの?」 「ああ。散歩に出ていかれたようだ」 「田舎者って、朝が早いのね」  娘の言いように、苦笑するしかない。 「じきに戻っていらっしゃるだろう。朝食の席でおまえにも紹介するから、早く部屋に戻りなさい」 「どんなかたなの、お客さまって?」